マレーシア・海外就職から一転、会社からの突然の解雇を目の当たりにした話

夢の海外就職から一転、会社からの突然の解雇を目の当たりにした話

以前、未経験でも海外就職する方法を記事にしたのですが、海外で仕事を継続させることは決して簡単ではありません。

今回は海外就職で陥りやすい「解雇」について記述していきます。

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外国人は基本「契約社員」

外国人が海外で働くためには原則就労ビザが必要です。

就労ビザには有効期限があるため、失効してしまえば簡単に職を失います。

そのため、外国人である以上は就労ビザの有効期限に合わせて雇用契約を交わすので、基本的には契約社員(派遣含む)の位置付けです。

※原則と記載したのは、配偶者ビザや永住権を持っている方は例外のためです。

会社から警告通知が届いたら要注意

マレーシアの場合、解雇の前に何回か会社から警告通知(warning letter)が届きます。

いわゆる業務改善命令で、サッカーのイエローカードのようなものです。

一応猶予期間はありますし、改善されれば問題ありません。

ただ、場合によってはレッドカード扱いで即解雇もあり得ます。

解雇原因その1:業務成績が悪い

日本国内では外資系企業にありがちですが、海外就業は「結果が全て」です。

例えば、カスタマーサポートであれば次の項目が査定対象です。

・正確度(マニュアルに沿った対応をしているか)

・顧客満足度(お客様からの電話・チャット・メールの応対後の評価)

・顧客応対時間(保留時間、対応時間、後処理時間が長過ぎないか)

・勤怠状況(欠勤は多くないか、離席時間が長過ぎないか)

査定項目は全て100点にすることは非常に難しいです。

例えば、100%マニュアル通りに対応しても、お客様が納得してくれなければ顧客満足度は下がってしまいます。

またいくら謝っても許してくれないお客様の電話に当たってしまった場合は、電話時間は必然的に長くなりますよね。

いろいろな事情を考慮した上でマネージャーが評価をするのですが、一定水準に達していないと判断された場合は容赦なく解雇されます。

【実話】研修期間中に解雇

筆者の会社で行われていた入社後のトレーニング期間(2週間)のうちに解雇される人がいました。

中には、マレーシアに来る前に家を引き払ったため、日本に帰る家がないと嘆いている方もいたため、PCスキル等は採用前に会社として確認してほしいと思いました。

解雇原因その2:欠勤が多い

週休や年休などの法定休日以外の休みが多い場合も解雇されます。

筆者の同僚の中で、休みが多く、会社から「契約更新しない」と契約満了2週間前に通達された方がいらっしゃいました。

特にコールセンターは人数を調整してシフトを決めているので、病欠や欠勤はかなりのマイナスです。

だからと言って、休んではいけないわけではないのですが・・・日本の会社と同じような雰囲気です。

解雇原因その3:本ビザが下りなかった

マレーシア特有のビザ事情なのでしょうが、マレーシアはITの外資系企業のおかげで国が潤ったという背景があります。

ある一定の条件をクリアした企業では、MDECという特殊な仮ビザを発行することで、外国人を就業させることができるのです。

MDECは数回移民局にチャレンジできるようで、何度か審査に落ちると本ビザが下りず、日本に帰国しなければならないと人事から聞きました。

【実話】同僚が目の前で解雇

実際に、筆者の同僚がこのケースに遭遇しました。

いつも通り仕事している時、人事に呼び出され「就労ビザが下りなかったので、日本に帰ってください」と言われ即日解雇されました。

数ヶ月働いていて、社内でもバリバリ仕事をされていた方なので本人も周りも相当ショックを受けていました。

結論:海外に行けば外国人であることを心得ておく

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このご時世なのでコロナで職を失った方もいらっしゃると思います。

余程のことがない限り、日本で解雇されることは滅多にありませんが、日本は失業保険や生活保護制度があるので、非常に優しいと思います。

また、仕事ができない、休みが多いくらいで従業員を解雇することは日本では難しいです。

ところが海外は非常にドライなので、仕事ができないとなれば忖度なしで解雇の対象になります。

日本を出たら私たちは外国人であることを覚悟して海外就労に臨んでください