- 海外就職したいけど漠然と不安がある
- 家族や知人が海外移住することに不安がある
- 海外就職での失敗例を知りたい
海外就職で後悔した人は一定数いる
以前、海外就職を実現するための方法を記事にしましたが、海外就職=理想郷というわけでなく、人によっては後悔することも少なくありません。
今回は海外就職の失敗例をご紹介します。
ローカルフードが食べられない

味覚が合わない
マレーシアでのローカルフードの定義が難しいのですが、思いつくところで言うと
「辛い」「油でギトギト」「味が濃い」「砂糖まみれ」「塩辛い」
ファストフードと同じで、価格的に安いので致し方ないですが、日本人からしてみたら、毎日食べていたらきっと生活習慣病になるであろうと思う店が多いです。
自炊できる人でも、産地が気になるなら安いものは買えないです。
日本産もありますが、もちろん日本より割高です。
(日本より)不衛生
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、よく東南アジアの路面店では揚げ物が売られています。
中には、揚げ油は真っ黒で変な臭いがする店があります。
「何日使ってるんでしょうか・・・?」というくらい真っ黒。
それに普通にGがその辺にいますから、汚いとか言ってたら飲食店や路面店で食べるものがありません。
もちろん、お金があればホテルのレストランとかそれなりのお店で食事できますが、それなら尚更「日本で良くないか?」と思ってしまいます。
「郷に入っては郷に従え」で慣れと妥協が必要です。
病気・怪我による帰国
職場環境のストレスによる場合

病気や怪我で、何人も帰国していきました。
特にコールセンターの場合は、長時間ヘッドセットをしているため、頭を締め付けられることで頭痛に悩まされます。
また、コールセンターでクレーム対応は付き物ですが、相手から怒鳴り続けられることで、うつ状態など精神的に追い詰められるは日常茶飯事です。
クレームに慣れるまでに非常に時間がかかりますし、受け流すことが難しい人にとっては電話に出ることが怖くなり、仕事が続けられなくなってしまいます。
日本での手術を希望する場合
福利厚生として日本でいう保険証があるため、一定の金額までは格安または無料で医療機関を利用できます。
しかし、手術や検査となると保険適用外になるケースがありますし、特に手術となれば日本に帰りたい!と言って帰国(=退職)する方が多かった印象です。
職場環境・待遇面での不満

結局、職場環境が日本と同じ
同僚に「なぜマレーシアに来たの?」と質問したところ、ほぼ全員が「日本の企業文化が嫌だから」と答えていました。
ただしこの考え方で海外就職をすると、痛い目に合う可能性があります。
特にコールセンターのような「未経験」「語学力不問」で求人募集されているケースは要注意です。
あなたを含む、多くの日本人がこの条件に当てはまり、あなたの職場に日本人が再集結します。
会社は外資系だとしても、マネージャーやリーダーも日本人であることが多く、結局会社内に日本人がたくさんいるため、日本人独特の文化が海外でも再構築されるのです。
待遇が日本企業以下
さらに残念なことに、日本で働いていた時よりも待遇が悪い場合もあります。
「シフトが思い通りにならない」「休みが取れない」「残業代が出ない」等、
日本のホワイト企業で仕事をされていた方であれば、当たり前のことができなくなる可能性があり、尚更ショックが大きいと思います。
マレーシアでの日本人の収入
マレーシアの法律では企業が外国人を雇用する場合、月給MYR5,000(≒15万円)以上の給与であることが必須条件です。
そのため、上記の待遇が前提としてコールセンターでの日本人の月収は一般のポジションでもMYR7,000(≒21万円)以上の求人が多いです。
これがリーダー、マネージャークラスになるとMYR10,000(≒30万円)を超えてくるようです。
ちなみに、コールセンター以外の現地採用の求人では、経験や語学力が求められる求人ばかりですが、給与は営業職でもRM6,000(≒18万円)ほどとそこまで水準は高くありません。
マレーシアでの所得税
ここがマレーシアの現地就業で一番気をつけなければならないところです。
マレーシアでは入国後半年は非居住者扱いのため、30%近く税金を天引き。
そのため半年間は月10~15万円程度の収入でやりくりすることになります。
勿論、日本よりは物価が安いため、そこまで節制しなくても問題ないのですが、日本円でもお金の持ち合わせがない状態ですと賃貸物件の契約ができない(契約時に家賃3〜4ヶ月分必要)ので注意。

実際に私は同僚からMYR3,000(当時で8万円弱)を借りて何とか賃貸契約しました。
まとめ:海外就職で日本の良さが見えてくる

海外就職を理想化しすぎると後悔することも。
マレーシアでの就職経験を通じ、私は日本の良さを再認識しました。
日本では当たり前のことがマレーシアでは通用しないことがあり、これまで知らなかった母国の価値に気づかされました。
現実的な目標を持って挑戦することが大切です。
海外就職に興味がある方へ、機会を逃さずにチャレンジする勇気を持つことをお勧めします。
海外での生活は、良い面も悪い面も含め、あなたの人生観を大きく変える貴重な経験となるでしょう。