結論:環境を変えただけでは何も変わらない
はっきり申し上げて、海外就職・移住しただけでは語学力を身に付けることはできません。
留学にも当てはまりますが、環境を変えるだけでは英語が話せるようにはならず、本人の努力は必須です。
今回は筆者の身近にいた、語学力が向上しない人の実例や、実際に筆者が行った英語習得方法についてご紹介します。
筆者が現地で遭遇した語学力が向上しない人

海外にいるのに日本語で書かれている英語の勉強本をお取り寄せ
英語を1から学ぼうとする姿勢はあったようです。
しかしながら、海外にいてわざわざ勉強本を日本から取り寄せている強者でした。
「I have a pen.」「How are you?」をいくら眺めていても、語学力向上は難しいです。
日本人としか一緒にいない
生き物全般に言えることですが、人間も環境の変化に弱く、非常にストレスを感じやすいです。
そのため、海外で母国語を話せることの安心感は大きいです。
ところが、日本人と日本語で話しているといつまで経っても英語を話す機会はないので、当然ですが英語は上達しません。
翻訳機に頼りすぎ
全てを翻訳機に任せてしまうと、自分の頭で考えることをしません。
筆者の周りには、何もかも翻訳機で解決しようとしている人がいらっしゃったので、いつまでも日本語脳のままでした。
筆者が実際にやったこと
1. 間違ってもいいから英語を話す

「間違ってもいい」というところが非常に重要です。
例えば「This is my pen.」とするところを「(ペンを指差して)My pen!」と言っても良いのです。
逆に外国人が日本語を話す際に、多少助詞が抜けていても意味は通じますよね?
テストではないですし、要は伝わればいいので、恥ずかしがらずにどんどん英語を発してみましょう。
2. 自分から外国人に声をかけに行く
待っていても誰も寄ってきませんので、自分から積極的に話しかけに行きましょう。
特に街中案内所や観光地は、外国人とのコミュニケーションに慣れている方が多いので、練習相手としてはうってつけです!
3. よく使われる単語を駆使して文章を作る

単語をたくさん知っているに越したことはないですが、相手が同じく単語の意味を知らなければ会話は成り立ちません。
そのため、よく使う基本的な動詞「have, get, take」などの意味の幅を広げることを心がけました。
4. 自分の語彙力の限界が来た時に初めて翻訳機を使う

文書やメールを理解するときにはどうしても知らない単語に出会ってしまいます。
その際は考えても答えは出ませんので、辞書や翻訳機を使い、次回同じ単語が出てきたときには辞書を引かないようにメモをしておきました。
5. 日本語で考えないようにする
例えば、Helloを「こんにちは」と逐一直しませんよね。
Helloと言われたときは、自然と頭で「あ、今挨拶されているな」と認識してくれています。
それくらい、私たちの生活では浸透している言葉といえます。
では、「How may I help you?」と言われたとき、どうしましょうか?
海外では店員さんによく話しかけられますが、イチイチ「Howは”どのように”、mayは”かもしれない”、Iは”私”で・・・」なんて頭で訳していたら会話が成立しません。
なので、「あ、いらっしゃいませの挨拶だな」と咄嗟に頭の中で認識させる必要があります。
認識させるためには、「How may I help you?」の文章を頭の中でイメージすることです。
具体的には、店員さんが「いらっしゃいませ」を言いそうなシーンを同時に思い浮かべるようにします。

単語や文章の意味を覚えることが苦手な人には是非試してほしいです。
咄嗟に頭が理解してくれる文章を増やすことで、英語の理解力が増していきます。
6. スマホやPCの言語設定を英語にする
3から5の項目をサポートしてくれる画期的な方法の一つで、普段から利用しているスマートフォンやPCの言語設定を英語にします。
英語の状態で操作する必要があるので、最初は少し大変かもしれません。
しかし、慣れてくると「一般はGeneralだな」と言った具合に自然と理解することができ、語彙力も向上できます。
英語を話す努力をしなければ何も変わらない
環境を変えることで、英語に触れる機会が増えることは事実です。
しかし英語の習得は英語圏の国でなければできないことではなく、どこにいてもできることです。
筆者は学生時代に留学経験なし、独学でTOEIC800点を超えることができましたので、勉強のやり方を知っていれば英語の習得は難しくありません。
とはいえ、これから海外で生活する方にとっては絶好の機会ですので、海外でしかできない経験をご自身のスキル向上に活かしてほしいです。